ドラッカーコラム <経営幹部の育成>
ドラッカーに学ぶ次世代の育成 新しい成果をつくりゆく
自らの成長のために、最も優先すべきは、卓越性の追求である。そこから充実と自信が生まれる。能力は仕事の質を変えるだけでなく、人間そのものを変えるがゆえに重大な意味をもつ。
ピーター・ドラッカー『非営利組織の経営』
5つのことを常に問う
仕事に対する意味づけとして、以前、一番大きく上げられたものが「生活の糧」でした。時代の進化と価値観の変化によって、仕事に対する意味づけが「成長の機会」と変わりました。成長の機会とは、成果をあげ続ける人になること。つまり、、働き喜びと達成感と言い換えることができると思います。ドラッカー教授は、成果をあげることは誰でも習得できると主張しており、そのためには、5つの簡単なことをすればいいと述べられています。その5つとは、
はっきりとした目標なくして成果をあげることはできません(ビジョンをつくり目標を設定すること)。たとえ、どんなにスキルが高くでも誠実性に欠ければ社会に役立つことはできません(真摯な姿勢で誠実に振舞うこと)。知識を原資として仕事が進められる知識社会は、知識そのものはすぐ陳腐化します。変化が常態の社会にあって、常に自分を高めていくことが求められます(計画的に学習し続けること)。
自分の仕事が目標に向かって正しく進んでいるかどうかをモニターを持つことで、軌道修正も可能になります(自分の仕事を自分で評価できるようにすること)。組織で仕事をしている以上、必ず組織から求められる役目があります。その役目を考え抜くことによってはじめて役目を果すことも可能になります(求められるものを具体化すること)。
これらの5つのことを常に問い続け、実行することによって、成果をあげ続ける状態を構築することができます。成果をあげ続けるということは、百発百中を意味するものではなく、失敗からも価値あるものを学び、「新しい成果をつくる」ということを意味します。常に、「新しい成果をつくりゆく」自分でありたいですね。
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